わたし−「I」【自己犠牲からの脱却:第8回】他人の声に「自分の軸」を明け渡した代償。8年続けたサロンの閉店と、すべてを失った先にあるもの

薬局事業を売却し、自身の理想を掲げて残したサロン事業。しかし、そこに待ち受けていたのは「他人の声」に軸を明け渡してしまったことによる、経営の崩壊でした。

今回は、スタッフとの意識のズレやアドバイザーの意見に翻弄され、自分の「本当の思い」を妥協してしまった私が、8年続けたサロンを閉鎖するまでの苦悩をお話しします。

しかし、すべてを失い、経営の第一線から退いたその「究極の余白」にこそ、現在の『空(KUU)コーチング』へと繋がる最大のギフトが隠されていました。

目次

その後のサロン運営

当時のサロンは主にダイエットサロンとして展開し、高単価なメニューを主軸に掲げていました。毎月確実に契約が取れていたわけではありませんが、高価格帯のダイエットメニューを中心にリンパケアや整体を組み合わせることで、固定のお客様は着実に増えつつありました。

経営面においては、施術のみならずマーケティングやコピーライティングの知識が不可欠だと感じ、学びを深めていました。学んだ内容はスタッフと共有しながら実践に移し、さらにサロンコンテストへのエントリーなどを通じて、店舗全体の品質向上にも努めていました。

私自身が思い描いていたのは、サロンに特別な高級感を演出し、訪れるお客様に確かな満足感とステータスを感じていただくことでした。そのためにサロン内には専用のバスルームや上質なソファを完備したVIPルームを設け、ゆったりとくつろげる空間を創出しました。完全個室の落ち着いた雰囲気づくりを徹底するとともに、スタッフにもお客様を心から癒やせる高い施術技術を求め、高単価サロンとしてのブランディングを推し進めていったのです。

しかしその一方で、私とスタッフとの間には次第に方向性のズレが生じ始めていました。「単価が高すぎると利用者が増えないのではないか」「この地域でそこまで支出できる人は少ないのではないか」といった懸念の声が、スタッフ側から上がるようになっていたのです。

私自身、定期的に上京してマーケティングやコンサルティングを学んでおり、そこで得た知見を現場でいち早く再現しようと意気込んでいました。しかし、スタッフの理解や納得感を十分に確認しないまま突き進んでしまった結果、意識の乖離を生むことになってしまいました。

自分の考えか?他人のアドバイスか?

さらに、当時相談していたアドバイザーの方との意見の相違も、私を大きく揺れ動かしました。

私は高単価なダイエットプログラムを主軸とし、その付加価値としてリンパケアなどの施術を提供する構想を描いていました。それに対してアドバイザーの方は、「ダイエットプログラムは胡散臭さを伴いやすく、長期的には顧客離れを招くリスクがある」と指摘し、ダイエットプログラムを廃止して施術メインの運営へ切り替えるべきだという意見でした。

元々、高単価なダイエットプログラムを主軸に高級感を打ち出すサロン展開を構想していたため、この決断には深く苦悩しました。しかし最終的には自身のこだわりを捨て、スタッフの懸念やアドバイザーの助言を受け入れることにしました。こうしてダイエットプログラムの廃止に踏み切り、施術を本軸に据えたサロン経営へと大きな舵を切ったのです。

こうしてサロンは新たな方向へと舵を切りました。手頃な価格帯の施術メニューを主力に据え、定期的なDMの発送やバースデークーポン、会員制度の導入といったマーケティング施策を次々と実行しました。さらに脱毛器も導入し、一店舗で多様なニーズに応えられるようメニューの拡充を図っていきました。

しかし、大きな収益源であったバックエンド商品「ダイエットプログラム」を手放した影響は絶大で、売上は徐々に右肩下がりとなってしまったのです。店舗の赤字は膨らみ、スタッフの給与など毎月の固定費を補填するための資金持ち出しが増加していきました。私は自身の資産を切り崩しながらサロンの運営を維持していましたが、当時は「なぜそこまでして継続させるのか」という根本的な疑問すら抱く余裕もありませんでした。そして薬局事業の売却から3年、約8年間にわたり手掛けてきたサロンの閉店を決断しました。今振り返れば、あまりにも遅すぎる決断だったと痛感しています。

余白と自分との対話。

サロンの経営から退いてからは、整体を自身の中心軸に据え、日々の生活基盤を立て直すとともに、施術の現場へ深く向き合う時間を重ねていきました。経営の第一線から離れたことで時間にゆとりが生まれ、施術を通じて人間の魂や心の在り方、精神性、脳科学、さらには量子力学といった分野への探求へと没究していったのです。そうして高次元の自分(ハイヤーセルフ)との対話を重ねる中で、それまで見落としていた多くの学びに気づかされるとともに、過去の歩みを静かに振り返り、深く反省する機会を得ることとなりました。

続く→


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この記事を書いた人

現代社会における過剰な情報や物質のノイズを引き算し、人間が本来持つ完璧な状態「ゼロ・ステート」へとチューニングする心閑堂独自の「無為整氣」を提唱。脳科学や量子力学、宇宙フィールドの観点から心身のシステムを紐解き、経営者やプロフェッショナル層を中心に、本来の周波数を取り戻すための完全プライベートセッションを展開しています。

「何かを足す(有為)」のではなく、徹底的な「引き算(無為)」によって、誰もがすでに持っているエネルギーの解像度を上げるオンライン塾(地の塾・天の塾)も主宰。国境や言語を越え、本質的な人生のブレイクスルーを導きます。
お問い合わせhttps://www.iwate-shinkando.com/

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